細見美術館

 5月18日(水)
 大阪のNHKで日曜日の午前10時半ー11時の間、「京都 雅のしずく」という約15分のつなぎ番組を放映しています。録画しておいた15日の放送は食の器がテーマで、この中で「提重(さげじゅう)」を取り上げていたのを見て、細見美術館の春季特別展「宴の器 提重」(5月22日まで)のことを書く気になった次第。
 提重とは、提げ手のついた枠に重箱、一対の徳利、取り皿、盃などが納まるように作られた、今日風に言えばピクニックセットのこと。展示されているのは国宝とか重要文化財ではありませんが、蒔絵や螺鈿を施した漆工芸としても十分に見応えがあります。
 「細雪」の三姉妹が平安神宮をはじめとする京都の桜を、「女系家族」の三姉妹も相続対象となった吉野山の桜を、それぞれ花見に行く場面がありましたが、その時はこうした華麗な提重を使ったんでしょう。それはフィクションだとしても、細見美術館で展示している提重の多くが個人蔵とあるのを目の当たりにすると、こんな高価な工芸品を実用品として使った人から借りたのかと想像してしまいます。僕のような庶民には及びもつかぬ世界があることを、何だか妙に痛感させられたのでした。
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 細見美術館は大江匡氏の設計。展示室を地上三階から地下二階へ立体的に配している
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by maruyamamasaki | 2005-05-18 22:03 | 京都市


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