フィラデルフィア美術館展

 辻回し見物を終えた後は、とりあえず腹ごしらえ。前日、錦市場で何の気なしに入った鰻の店(名前失念)が当たりだったので、今日も自らの勘を信じて錦市場へ。とある寿司屋に入ったものの、これは失敗だった。まずいとか言うのではなく、コストパフォーマンス面でのことで、回転寿し慣れしている身ですから、つい評価が厳しくなってしまうのです。
 夕方まではだいぶ時間があるので、京都市美術館で開かれているフィラデルフィア美術館展を見学へ。いずれ東京へ巡回してくる時に見るつもりだったけど、時間つぶしには美術展が一番だし。
 これまで、あまり見ることのなかったキュビズムやシュルレアリスムの絵画を、じっくりと鑑賞できたのが何より。今の勤務先にいるある女性(職場が違うので話したこともないし名前も知らない)がどっかで見たことがあるような気がしてならなかったのですが、本展で紹介されているモディリアーニの「ポーランドの女の肖像」に彼女が似ているのだとわかって、何とはなしに胸のつかえが下りた感じ。
 個人的な収穫、というと恥ずかしいのですが、アメリカの画家の作品を楽しめたのがよかった。だいたい、アメリカ人画家なんて、名前さえ思い浮かべられませんから。有り体に言えば、「いたの?」ってほどでした。
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 京都市美術館の壁には目玉作品の一部が飾られている
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# by maruyamamasaki | 2007-07-17 23:52 | 京都市

祇園祭・山鉾巡行

 見物に来たのはこれで3回目。ゆっくり出かけても間に合う新町通で眺めることに。
 2年前は御池新町での辻回しを中心に眺めていたけど、今回は狭い新町通を巨大な鉾が進むのをじっくり見ようと、四条通からちょっと上がった辺りで待つ。a0010524_147725.jpg
 でも、ここで見るとなると、やはり右の写真のように、町家の二階から見物したいもの。綺麗どころもいてはるし(玄関の前)、一度でいいから、町家から眺める山鉾巡行ってのを経験したいものです。
 巨大な鉾が狭い新町通を進んで来ると、迫力どころか恐怖感さえ覚えます。しかし、あんまり近すぎて、写真もビデオも撮れやしません。
 何だかおもしろくない気がしてきたので、新町四条まで戻り、最後の辻回しを見物することにしました。観光客に配布されている巡行図で、ここは辻回しポイントにはなっていませんが、ここより東にある町の鉾は必ず辻回しをするわけです。
 目論み通り、新町四条にはそれほど見物客が多くはなく、これまでにないくらい、鉾の近くで辻回しを堪能することができました。これまでは鉾を押す方向からしか見たことがなかったのですが、何とか見る場所を移動できたここでは、鉾を綱で引く様子(=写真下)も見られたので、大いに満足です。

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# by maruyamamasaki | 2007-07-17 23:42 | 京都市

鯰男?

 16、17日とたまたま連休になったので、泊まりがけで祇園祭・山鉾巡行を見に行く。
 16日は「築城400年の彦根城を見物して、午後から京都入りしよう」と思っていたのですが、名古屋で乗り換えるのが面倒になり、10時半過ぎに京都着。何となく烏丸へ出て、錦市場で早めの昼食を済ませて、「さて山鉾町巡りでも」と思った正午過ぎ、携帯電話を見たら、何本かメールが届いていた。
 最新のメールは、「あす17日夕に一杯いかが」と声をかけた京都の知恵袋・M氏からのOKの返事。「よしよし」と思いつつ、その前に何本か来ていた時事通信社の速報メールを見たら、「新潟県で震度6強」だと! 新幹線に乗っていた時間で、着信にちっとも気づかなかったのでした。
 遅まきながら勤務先に人手が足りているか、お伺いの電話を入れ、「京都から戻って来ることはないよ」との言を得て、とりあえずほっとしたものの、これじゃ祭りを存分に楽しむ気にはなれない。3月下旬に来阪した時も、震度6強の能登半島沖地震が起こり、すっ飛んで帰京したっけ。俺は鯰男か?
 日曜日の宵山とあって、長刀鉾付近は通り抜けるのに10分近くかかるほどの大混雑ぶり。午後2時頃には雨が降り出し、とても止みそうになかったので、早々に宿泊する大阪へ引き揚げた。夕方、ホテルでゴロゴロしてたら、ここでも地震。いい加減にしてくれよ、もう。
 夜は新梅田食道街で、学生時代の友人と久しぶりに再会し、近況を語らいつつ一杯。
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 「もうこれ以上、悪い事が起きませんように」と八坂神社で祈ったのは言うまでもありません
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# by maruyamamasaki | 2007-07-16 21:18 | 京都市

浅田次郎「輪違屋糸里」

 4月25日(水)
 先月、文庫化したのを待って、ようやく読了。単行本で出版されたのは3年前の今頃、上方暮らしが面白くてたまらず。出向期間を1年延ばそうと決心した時期でした。
 京都・島原に、「輪違屋」という今も続く置屋があるのを知ったのは、その1か月ほど前のこと。その名を冠した小説ですから、出版当時にすぐ読まない手はありませんでした。
 あえてそれをしなかったのは、浅田次郎氏の小説は泣かされるのがわかっていたから。直木賞を受ける前だったか、本人が「泣かせようと思って書いている」と言ってるのを読んだことがあります。確かに、読むと泣かされるのだけど、泣かせるために書いた小説なんて、一時の快を得る以外に何の意味がある? とりわけ歴史小説のような半フィクションでは、泣くよりも、描かれる人物像や事件の解釈こそが読みどころのはず。
 である以上、「輪違屋糸里」は歴史小説として一定の評価が固まってから読めばいいと、3年前の僕は思ったのです。決してお金をケチった訳では、ね。
 しかし、やはり上方の空気の中で読めばよかったかと、いささか後悔気味です。3年前はNHKで「新選組!」が放映されており、突飛な設定こそあれ、個々の人物像の描き方は至ってオーソドックスだった三谷幸喜「新選組!」と、斬新的な人物解釈をした浅田「新選組」の対比を楽しめたはずだし。
 この文春文庫版で特によかったのは、末國善己氏による「解説」。歴史小説としての意義付けから、クライマックスを前に物語りに夢中になる辺りで張られていた伏線の指摘など、読後、大いに頷かされる点がいくつもありました。小説の解説としては出色だと思います。
 秋にはTBS系でドラマ化ですか。「新選組!」にハマり役が多かった(その前のドラマと映画の「壬生義士伝」もそうですが)だけに、主演の上戸彩も土方歳三役の伊藤英明も、これら直近作のイメージ打破は大変かもしれません。しかし、「海猿」でNHKドラマの国分太一とは別の主役イメージを確立した伊藤英明のことですから、ここも山本耕史とは違った土方を見せてくれるのを期待したいものです。
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 現在も営業している輪違屋(2004年3月撮影)。文庫下巻収録の浅田氏と輪違屋のご主人の対談も興味深い
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# by maruyamamasaki | 2007-04-25 20:51 | 関西の小説と映画

NHKスペシャル「トリアージ 救命の優先順位」

 4月23日(月)
 先ほど見終わったばかりのNHKスペシャル「トリアージ 救命の優先順位」。久しぶりに食い入るように見てしまったのでした。
 まもなく発生から2年になるJR福知山線事故現場で、医師たちが行ったトリアージの実態と、浮かび上がった様々な課題を取り上げた番組です。
 あの日、僕は夕方からの勤務で、事故の一報は時事通信社の携帯メールで知りました。まだ天六の自室にいたのか、梅田茶屋町のエグザスに向かう途中だったか、その辺りの記憶は既にあやふやです。
 「負傷者が多数出ているもよう」とあり、大変な事故みたいだなと思ったものですが、想像を遥かに超える惨事だったのは言うまでもありません。
 その現場で、医師や看護師たちが負傷者たちの搬送優先順位を、一人30秒で決めなければならなかったとは。訓練の時でさえ、満足な結果からはほど遠い成績になってしまうチームが出るのを見ると、あの現場に直面した医師たちの重圧たるや、どれほどだったのか。「蘇生の見込みなし」の黒タッグを付けられた人の遺族の無念さ、付けたかもしれない医師との対面など、見ていて胸を締め付けられるような思い。恥ずかしながら、たった2年ですっかり風化してしまったあの日の記憶が、いっぺんに蘇らせられました。
 26日午前0時10分から再放送(関東地方)します。今回は録画しそこなったので、即予約。
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 夕日を透かして見た紅枝垂れ桜の花(@平安神宮東神苑)
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# by maruyamamasaki | 2007-04-23 23:59 | 兵庫県

仕舞と歌舞伎舞踊

 3月24日(土)
 大津市伝統芸能会館へ表題の企画を観に行く。大阪に転勤したばかりのころ、初めて狂言を観た時のイベント会社のメールにつられて申し込んだのだけど、能の上演とトークだと思い込んでいたら、実際は能面をつけずに一場面を演じる仕舞とトークだった。
 勘違いはともかく、初心者の僕にはとても興味深い中身でした。トークは歌舞伎役者の片岡進之介丈と、観世流シテ方の赤松禎英師。
 能については在阪当時、大阪市の講座で勉強したことがありますが、肝心なことはまだまだ知らないのを痛感。例えば、多くの演劇が一定期間にわたって同じ演目を公演するのに対し、能は一日しか上演しないこと。それでいて、シテ方や囃子方が一緒にリハーサルするのは一度くらいしかなく、いわば常にぶっつけ本番なのだそうです。
 能面をつけると、あの細い目穴ではほとんど視界が遮られてしまい、柱との距離で立ち位置を確かめつつ演じると聞きましたが、そのうえぶっつけ本番だとは。能独特の緊張感は、そういうところから生まれているのかもしれません。
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 写真=大津市伝統芸能会館の能舞台は小ぶりで能役者の息遣いまでわかるほどとか
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# by maruyamamasaki | 2007-03-28 14:42 | 滋賀県

三井寺

a0010524_133549.jpg 3月24日(土)
 小雨とはいえ、せっかくだから三井寺を拝観する。
 大阪を去る前、職場の先輩N氏のビートルで琵琶湖を一周した時、三井寺の前を通ったことはありますが、中に入るのは初めて。これといったお目当てはなかったけど、近江八景の一つ「三井の晩鐘」(=写真左上)は見てみたかった。
 「聞いてみたかった」か、本当は。「残したい日本の音風景100選」の一つなんだし。残念ながら夕方5時までは待てなかったので、その響きは味わえなかったけれど、この鐘そのものも「日本三名鐘」に数えられているといい、見られただけでもよしとしましょう。
a0010524_13495378.jpg 三井寺にはもう一つ、由緒のある鐘がありました。人呼んで「弁慶の引き摺り鐘」(=写真左下)。
 一番下の図のような格好で、弁慶がこの鐘を比叡山に引き摺り上げたものの、撞いてみると「イノー、イノー(関西弁で「帰りたい」の意)」と響いたので、怒った弁慶がこの鐘を谷底へ投げ捨ててしまったとのこと。よくわからなかったけど、鐘にはその時の傷が残っているそうです。
 この二つの名鐘は、「引き摺り鐘」が国の重要文化財で、「晩鐘」が滋賀県の指定文化財。知名度としては逆のような気もしますが、「引き摺り鐘」は奈良時代に鋳造された三井寺初代の梵鐘なので、こちらが格上ってことなんでしょう。
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# by maruyamamasaki | 2007-03-28 13:30 | 滋賀県

京阪電車大津線

 3月24日(土)
 三井寺の境内にはつぼみの膨らんだ桜がいっぱい。1週間後だったらきれいに咲くんだろうなと惜しみつつ、後にした。
 大阪で元の職場の先輩氏と一杯やる約束があり、JR大津駅に出てそのまま大阪に行けば余裕で着くのだけど、どうしても乗ってみたかったのが京阪電車大津線
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 ご覧の通り、三井寺駅から浜大津駅ー上栄町駅にかけては路面電車ですが、その先は普通の電車のように専用軌道を走って山越えをし、最後は京都市営地下鉄に入るという、ほかでは楽しめない車窓風景の変化を眺めてみたかったのでした。
 それはそれで面白かったのですが、大阪へたどり着くのに結構時間がかかり、先輩氏を待たせる失礼をしてしまった。そのバチが当たったのか、翌朝、起きてみると石川県で震度6強の地震が発生。こちらの交通網に影響が出るとまずいので、すっ飛んで帰京する羽目に。勤め先に顔を出し、何をするでもなしに待機しつつ、退社したのは午後10時過ぎでした。やれやれ。
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# by maruyamamasaki | 2007-03-27 14:00 | 滋賀県

大阪城梅林

 2月4日(日)
 オフ会の後は、大阪・南森町へ戻り、トーコーシティホテル梅田に投宿。在阪当時はただの「東興ホテル」だったように覚えてるんだけど、いつ名前が変わったんだろう。
 それにしても、南森町駅の真上だというのに「梅田」とは。天六で僕が住んでいたマンションも「梅田東」と付いていて、家探しを手伝ってくれた出向仲間のM氏に「不当表示だ」とからかわれたものです。「東」がある分、良心のかけらを感じていたのですが、南森町のホテルに「梅田」とはねぇ。
 わざわざここに泊まったのは、帰京前に大阪城梅林を散歩し、天満橋から京阪に乗って七条まで行き、京都国立博物館を見学するスケジュールに好都合だったから。盟友tktaku氏のように6時起きで出かけて労作「梅だより」をアップする真似はできないけど、それでも9時頃にはほぼ1年ぶりに梅林を訪れたのでした。
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 JR大阪城北詰駅から歩いて5分、しぎ野橋から大阪城天守閣を望む
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 「紅冬至」=この時期の梅では一番好きな種類
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 「蝋梅」=ピークは過ぎていたけど、甘い香りを漂わせていた。雲が出始め、青空に映える様子を写せなかったのは残念
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 「日光」=大阪にいた当時は見落としていた品種
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 「南高」=まだ咲き始めかな
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 「一重野梅」=今が満開。一つ一つの花は小さくても、木全体は華やかに咲く
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# by maruyamamasaki | 2007-02-07 22:19 | 大阪市

京都御所障壁画展

 2月4日(日)
 大阪で暮らした2年で、春秋にある京都御所の一般公開には、最後の年の秋以外、毎回出かけました。皇室への尊崇が厚いわけではなく、普段見られない所を見せてもらえるのが好きなだけです。一般公開じゃなくたって申し込めば見せてくれますけど、建物は(民家で言うところの)雨戸が全部閉まっていて、あまり面白くないとのこと。
 一般公開の時は、建物の説明のほか、人形を使ったテーマ展示なども行っていて、なかなか興味深いものです。人込みを物ともせずに写真を撮りまくりましたが、どうしてもわからなかったのが襖絵。
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 2004年4月8日撮影。
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 2004年11月5日撮影。
 手を上に伸ばし、ピントが合ってるかどうかもわからずに撮ったものですが、撮れたところで、誰が描いた何という絵なのかは全くわかりませんでした。
 しかし、ついにその謎が解ける日が来たのです。京都国立博物館で開催中の新春特別展覧会「京都御所障壁画 御常御殿 御学問所」(2月18日まで)で、天皇が普段暮らした御常御殿と、学問の場などに使った御学問所の障壁画約200面を公開しています。
 何しろ初めての公開だし、次はいつのことかわからないとなると、見学しない手はありません。で、この2枚の写真がどんな絵なのかもようやくわかったのです。
 上の写真は、鶴沢探真筆「大禹戒酒防微図」。御常御殿中段の間の北面を飾っており、中国の夏の時代、皇帝の禹は献上された美酒に酔いながらも「このようなおいしい酒をほしいままに飲んでいては国を滅ぼす」と、この酒を造った儀狄という人を遠ざけた逸話を描いた。宮殿前の階段で酒瓶を持っているのが儀狄さんらしいです。
 下の写真も、鶴沢探真筆「四季花鳥図」。こちらは御常御殿二の間西面を飾っており、秋から冬にかけての様子を描いています。見ることはできませんが、向かって左側(=南面)の襖に、春から夏にかけての景色が描かれていたのです。
 図録を基にすれば、こういうことも書けるのですが、展示を見ただけではほとんどわからないのが、本展で感じた大いなる不満です。いろいろ制約があるのかもしれないけど、襖絵なんだから、襖としてはまっている状態の写真や、建物のどこにあるのかがわかる図示を、それぞれの絵の解説に付けてほしかった。
 そりゃ、一部のコーナーでそれらしき解説はあるけど、館内をだいぶ歩いた所でやっと見たって、最初の展示まで戻って確かめる人はいないし、いたら他の見学者には迷惑千万だろう。在阪当時に見た二条城の障壁画展の時も同じ問題があっただけに、改まっていないのはいかがなものかと思いました。
 とはいえ、幕末に近い時期の京都画壇の作品を一堂に見られるのは素晴らしいこと。さすがと言っては何ですが、色が褪せた様子はほとんどなかったし。
 恐れ多い事ながら、天皇陛下って本当に大変なんだなって、ため息が出ました。どこの部屋へ行っても、中国の故事などに基づく帝王学につながるお硬い絵ばかりじゃくたびれるでしょう。寝室の襖だってどの面を見ても虎の絵だらけ。野良犬に追いかけられて冷や汗をかく夢を見て、がばっと起きたら周りは虎だらけなんて生活、僕には絶対できません。
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# by maruyamamasaki | 2007-02-07 19:01 | 京都市

北野天満宮節分祭

 2月3日(土)
 旧NIFTY-Serveの現代文化研究フォーラム(FBUNKA)の同窓会オフが京都で開かれることになり、喜び勇んで参加することに。単なる飲み会の時でも談論風発の趣に溢れた集まりなのですが、今回は節分祭巡りのオプショナルツアーに加え、オフ会には筑前琵琶奏者・片山旭星さんをゲストに迎え、祝い唄を披露していただくという趣向だ。こんな貴重な機会を作れるのは、凄腕美女幹事さんあってこそのこと。
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a0010524_13354454.jpg 普通の年なら節分の時期が一番寒さが厳しいのに、今年はこの暖冬。行きの新幹線から見えた富士山だって、山頂付近に雪のない所がある。この時期の富士山が真っ白に雪化粧していない(=写真上)のを見るのは、個人的には初めてのこと。
 京都駅で腹ごしらえをしてから、北野天満宮へ。早咲きの梅は満開に近い。茂山千五郎社中による「北野追儺狂言(きたのついなきょうげん)」が神楽殿で催されていましたが、既に見物客がいっぱいで、舞台の様子はさっぱりわからず。
 続いて北野天満宮に近い花街・上七軒の芸妓さんによる舞の奉納(=写真右、遠い位置から少々暗い舞台の柱と柱の狭い間をアップして撮ったため、かなりボケててすみません)と豆まきがあり、福豆(の袋)を一つゲット。一つではわが歳の数に足りないかもしれないけどね。
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# by maruyamamasaki | 2007-02-07 16:47 | 京都市

千本釈迦堂「おかめ福節分」

 北野天満宮でFBUNKAのメンバー一人と出会い、豆まきが終わった後、お参りをすませてから、オプショナルツアー会場である千本釈迦堂へ向かう。大阪にいた当時も節分祭を見たことはなかったし、北野天満宮でもやや不十分だったので、ちょっと期待をかける。
 と言っても、上七軒界隈を通って徒歩5分ほどなので、おかめ節分会は午後3時開始ながら、僕らが着いたのは午後2時前。思いのほか見物客はたくさん来そう。後で到着するメンバーの分も含め、場所取りをして待っていることにした。
 しかし、見物客が来るわ来るわ。待ち合わせた3時には、後ろを振り返っても誰が誰だかわからないほどの込み具合。前の方で立っていたのを幸い、ここは間近で奉納される木遣りや狂言を楽しませていただくことにした。
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a0010524_17251393.jpg 「おかめ」さんは、この本堂の建築を請け負った大工の棟梁の妻。夫の失敗をカバーする知恵を出しながら、「それがバレては夫の恥」と、本堂の完成を前に自害してしまったいじらしい悲劇の主人公です。その縁で大工の信仰を集めており、木遣りの奉納(=写真上)があるようです。
 おかめさんや鬼が境内を練り歩く(訳ありTB)。豆を撒いても退散しない鬼をおかめさんがにっこり笑って改心させる茂山七五三社中による狂言(=写真左)も、十分に楽しめました。外人さんの狂言師の熱演ぶりが光ったかな。その様子は京都新聞動画ニュースで見ることができます。
 この後、無事にオプショナルツアーのメンバーたちと合流し、祇園方面へ移動して5時からオフ会。お開きは10時近くと、いつものように話の尽きない集まりでした。

 ※なお、千本釈迦堂ではビデオ撮影に夢中だったため、木遣りと狂言の写真は、FBUNKAメンバーの別の美女さんから拝借しました。どうもありがとうございます。
 また、北野天満宮から千本釈迦堂までの一連の様子はアルバム「2007年節分祭」にてご覧ください。
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# by maruyamamasaki | 2007-02-06 16:47 | 京都市

光の旅−その1 OSAKA光のルネサンス

 大阪から泣く泣く東京へ戻って1年がたった。この時期、もちろん東京近辺でも様々なイルミネーションを用いたイベントが開かれているけど、どうも気乗りがしない。
 この際、懐かしい光を求めて旅に出よう。まずは大阪・中之島で開かれているOSAKA光のルネサンスを楽しむ。
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 午後5時過ぎ、中之島公園のバラ園をイルミネーションで飾るローズライトガーデンで、光のタワーが灯った。2年前、こんなのあったっけ? でも、品のある輝きでバラ園にふさわしい印象です。
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 市役所と中之島図書館の南側に設けられる、この中之島イルミネーションストリートこそ、数ある光のイベントの中でも一番好きで、ホッとする灯りです。まだ完全に日が暮れていないので、気持ちを温かくしてくれる感じは伝わらないけど。
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 音楽に合わせて、この暖色系の光が時々、青色ダイオードの冴えた光に変わっていく。この手作り感が何とも言えないいいところです。大阪には「御堂筋全体をイルミネーションで派手に飾りたい」という声がいまだあるようですが、僕はこの「光のルネサンス」の方が、大阪の温かさを象徴している点で、遥かに素晴らしいイベントだと信じて疑いません。
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 冷え込んだ晩には、この青や白が冬らしさを強調することで、一方の暖色系の光がよりぬくもりを感じさせてくれるのかもしれません。
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 こちら、市役所正面に飾られたワールドリンキングツリー。市役所の玄関前で、日本銀行大阪支店をバックに見る方が雰囲気がいいのですが、こちらから写真を撮っている人は案外少ない。
 ほかにもウォールタペストリーなど魅力的なイベントがたくさんあるのですが、引き続きルミナリエ神戸を見るため、やむなく退散。旅行者だと落ち着きません。
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# by maruyamamasaki | 2006-12-23 00:55 | 大阪市

光の旅−その2 神戸ルミナリエ

 神戸ルミナリエを見に行く。今年のテーマは「空の魅惑」。
 終盤ながら平日のせいか、1−2か所で渋滞はあったけど、概ね順調に流れていた。元町駅前からフロントーネにたどり着くのに30分はかからなかったと思う。
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 ルミナリエ見物は今年で3度目ですが、その中では今年のフロントーネのデザインが一番気に入りました。
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 フロントーネから始まるガレリアに入る時は、何度来てもわくわくしてしまう。我ながら、いい歳をして。
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 「この光の回廊がどこまでも続いていたらいいのに」
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 と思いつつ、ガレリアの終点、21基目のアーチが見えてくると、その向こうにスパッリエーラが目に飛び込んでくる。どんなデザインなのか、期待が膨らむ瞬間。
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 スパッリエーラのほぼ全貌が見える辺り。写真を撮る人たちのシルエットが面白く写る場所でもあります。
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 内側に入ってみる。正面にカッサ・アルモニカ(光の記念堂)を見るとこんな感じ。
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 左へ90度向きを変えて見る。(左右がちと切れてしまいました・・・)
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 さらに左へ90度。カッサ・アルモニカから見たスパッリエーラの内側。
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 残る正面右側のデザイン。(これも左右が切れてたか)
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 カッサ・アルモニカの下にはルミナリエ募金箱。投げ入れたお金が小さなベルに当たると、ちょっといい響きの音がします。
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 やはり必ず見ておきたい「1.17希望の灯り」。追悼と復興を願うガス灯のモミュメント越しに、ソロピースを見る。
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 最後は神戸市役所24階展望台から、スパッリエーラとソロピースの全体像を見下ろす。
 大阪在住時と同様、全くのワンパターン見物でした。来たタイミングの問題なのか、今回は追悼を感じさせる場面に出会えなかったのが、ちょっと残念ではありました。
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# by maruyamamasaki | 2006-12-22 22:48 | 神戸市

日曜美術館30年展

a0010524_11484369.jpg 阪急電鉄の広報紙「TOKK」で、東京で見そびれた「日曜美術館30年展」が、京都文化博物館(左の写真は、博物館内部)で開かれている(1月21日まで)と知り、帰京までの時間を利用して見に行く。
 他人本位制芸術鑑賞家たる僕には、今の「新日曜美術館」はとてもありがたい番組です。ゲストの著名人が絵や彫刻などの見所を教えてくれて、「そーかっ」と思って現物を見に行くことの喜びは、何ものにも代え難いものがあります。
 今回は最初の展示品からテンションがヒートしてしまったのでした。荻原守衛の「女」。この作品に興味を持ったのは、姉が読んでいた有吉京子の「SWAN」の中で紹介されていた時だったから、もう25年も前でしょうか。見たいと思いつつ、穂高の碌山美術館にも行ったことがなく(友人とゴルフはしに行ったけど)、ようやく念願が果たせたのです。妄想が昇華して完成した感じを十分に堪能しました。
 ここで初めて知った作品の中で、最も印象に残ったのが平櫛田中の「禾山笑」。こんなに愉快な坊主の座像は見たことがありません。田中が師事した臨済宗の和尚さんだそうですが、ご本人に会ってみたいなと思わずにいられない像でした。もう百年も昔の人だから無理だけど。
 田中随一の名作「鏡獅子」は、見そびれた東京展やこの京都展でも出品されず、4月7日からの盛岡展(岩手県立美術館)で見られるとのこと。本展で紹介されている松本竣介の作品を見るのも兼ねて、行ってみるかと思う次第。
 帰りの新幹線で、図録を全部読んでしまいました。これも僕にとって初めてのこと。
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 京都文化博物館へ向かう途中、寄り道した六角堂にて
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# by maruyamamasaki | 2006-12-21 11:47 | 京都市

竹中大工道具館

 7月25日(火)
 本日のメーンイベント・天神祭の陸渡御は夕方から。始まるまでの時間を利用して、神戸市にある竹中大工道具館を訪れることにした。
 在阪当時、ここは文化面の知恵袋だったM氏が強く推奨してくれて、行こう行こうと思いながら、行きそびれてしまったのでした。今回は思いつきだったので、所在地もわからなかったのですが、確か三宮駅から北西に歩いて15分ぐらいだったはず。途中、コンビニでガムを買いつつ神戸観光ガイドをさっと立ち読みし、兵庫県庁近くにある当館へたどり着いた。
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 この通り、シンプルを通り越して素っ気ないくらいの外観。でも、「日本建築を支えてきた大工道具を収集、保存して工匠の精神と技術を後世に伝える」という目的がはっきりしているので、展示や解説はなかなか充実しています。
 法隆寺の伽藍を建てるのに使われた大工道具が、鋸や鑿など6種類ぐらいしかなかったと言われると、今更ながら驚かずにはいられません。この大工道具館の建物がシンプルなのも、僅かな道具で壮麗な寺院を造った大工たちの精神を受け継いで、「見かけはあっさり、中身は充実」を表そうとしているのかも。
 大工道具の展示のみならず、その作り方や使い方を紹介したビデオが豊富なのもいいところ。でも。全部見ようとしたら、一日じゃ足らないかもしれません。
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# by maruyamamasaki | 2006-07-26 15:05 | 神戸市

「御堂筋から」

 7月25日(火)
 竹中大工道具館でもらったパンフレット類に、竹中工務店設計部の代表作などを集めた「御堂筋から」という展覧会(入場無料)の案内があった。場所は竹中工務店大阪本店、大阪市営地下鉄本町駅の近く。となると、お昼は会場から遠くない心斎橋筋の「味万」で決まり。後はこの展覧会を見てからぶらぶら北上し、大阪市中央公会堂の前で陸渡御の行列を見物すればいいと、スケジュールが決まってしまった。
 我ながら、食事に関する新規開拓精神の欠落ぶりに呆れる。せっかく神戸に来てるんだから、ちょっと良さそうな店に飛び込んでみた方がよかったか。
 ともかく、午後2時半頃に「味万」で昼食を済ませ、強くなってきた雨をついて竹中工務店大阪本店1階の会場へ。展示は竹中工務店設計部の歴史を代表する16人の作品と、現在の若い設計者たちの16作品を紹介する二つのコーナーに分かれています。
 ちとショックだったのが、その若い設計者たちの展示。2、3人を除いて、みんな僕より年下じゃん。で、関わっているのがリーガロイヤルホテル、ハービスENT、小倉百人一首殿堂・時雨殿など、最近の関西では話題になった建物が少なくない。もちろん全部造ったわけじゃないけど、「このアンちゃん姉ちゃん(失礼!)たちがこんな仕事をしていたとは」と、やや呆然としてしまったのです。
 ただ、ひがみついでの言い掛かりですけど、難波3丁目交通警察官詰所を設計した方のコンセプトブックはすごかった。「建築の今とは何か」という形而上学的なテーマをあれこれと語って、難しい話だけど決してひけらかし的な姿勢ではない点は伝わってきます。
 でも、お巡りさんの詰所一つ建てるのにこんな思想的な背景が積み重なっているかと思うと、敬意を表するには笑うしかありません。人知れずソシュールだヘーゲルだとひねくり回してできた建物で、聞かれることときたら、きっと「なんばグランド花月はどこだ」とか「法善寺横丁はどこだ」なんてことばかりなんだろうと思うとね。
 もう一つの、16人展は、有楽町にあった朝日新聞東京本社、東京宝塚劇場、昔の宝塚大劇場など、今はもうない建物の写真がたくさん展示されていて、往時を知る人には懐かしかろうと思われます。
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 映り込みがひどいですが、ビルの周囲から展示の様子が見えるユニークな会場です
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# by maruyamamasaki | 2006-07-26 14:59 | 大阪市

天神祭・陸渡御

7月25日(火)
 大阪で暮らした2年間、天神祭の本宮の日は続けて夜勤だったため、陸渡御や船渡御を見に行くことはできなかった。花火は勤務先のビル最上階からそこそこ見えるらしいのだけど、仕事を抜け出すわけにもいかない。
 結局見に行けなかったから天神祭には淡白だったのですが、「陸渡御は一度は見ておく価値がある」というtktaku氏の薦めもあり、在阪時代に果たせなかった陸渡御見物に来た、というわけです。
 氏の薦めに従って、中央公会堂の特別観覧席付近で見物。なるほど、催太鼓、獅子舞、地車囃子に乗った龍踊り、神輿の練りなどを結構間近で見られて楽しい。いずれもほぼ後ろ向きなのはやむを得ませんが。京都の葵祭と同じように、格式ある装束をまとった行列は、その由緒なんかがわかると面白いんでしょうね。
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 「2基の神輿が並ぶのは大変珍しいこと」と、特別観覧席で司会の方が説明していました(@中央公会堂前)
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# by maruyamamasaki | 2006-07-26 14:57 | 大阪市

天神祭・船渡御へ

a0010524_14564151.jpg 7月25日(火)
 陸渡御を終えた後、天神橋北詰(*東日本ではあまり使わない言い方だと思いますが、要するに北側の端のこと)から集団ごとに船に乗り込み、大川を上っていくのが船渡御。残念ながら、今回も帰京する新幹線の都合で、ほとんど見られず。
 かねて不思議に思っていたのは、例えば道真公の御心霊を奉安した御鳳輦(ごほうれん)などは相当重いのに、どうやって船に載せているのかってこと。「ヨッコラショ」と何人かで担いで乗り込むとすると、いかに平べったい船とはいえ、たまにはバランスを崩して水没、てな事故が起きるのではなかろうか。
 帰り際、天神橋の上で眺めていたら、その御鳳輦を船に載せるところだった。まさかクレーンを使うとはねえ。人手よりは安全だろうけど、クレーンのオペレーターさんにしてみりゃ、結構緊張の連続なんでしょうね。
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# by maruyamamasaki | 2006-07-26 14:56 | 大阪市

祇園祭・花傘巡行

 在阪当時、「1か月にわたる祇園祭を見極めよう」と思いつつ、2年間とも山鉾巡行の後は何も見ず終い。花傘巡行や還幸祭を見るべく、昼前に京都へ。
 花傘巡行は、文字通りに花で飾った傘鉾や舞妓さんたちが市中を歩く。炎天下で大変だから、八坂神社に戻ってくるところを見られればいいやと思っていたのですが、京都駅から乗った市バスが八坂神社を目前にして渋滞に引っかかってしまった。わずかに車窓から花傘巡行が見えたのが救い。渋滞は巡行のせいではなく、小型トラックの路上駐車が原因のようだった。しっかり取り締まらんかい!。 
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 獅子に頭をかまれた縁起のいい外人さん。実はこの獅子舞、2人とも若い女性でした
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# by maruyamamasaki | 2006-07-26 14:55 | 京都市

祇園祭・花傘奉納舞踊

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 花傘巡行は見損ねてしまったけど、巡行に加わった綺麗どころたちは午後から、八坂神社の舞台で舞踊を奉納する。蒸し暑いとはいえ、曇りなので直射日光にさらされることはないので、見物していく。
 獅子舞、六斎(念仏をルーツに能楽や歌舞伎の影響を受けた芸能。鉦や太鼓、笛を使う)の後、宮川町の綺麗どころたちによる「コンチキ音頭」(=写真)、祇園甲部の「雀おどり」、子供たちの鷺踊などを堪能させてもらった。白を基調とした衣装や団扇を手にしていたせいもあるけど、この暑い中、本当に涼しげな踊りでした。
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 八坂神社の舞台でやけに目立つ家田荘子氏奉納の提灯。氏は近畿三十六不動尊霊場会(八坂神社とは関係ないけど)の先達でもあるそう。
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# by maruyamamasaki | 2006-07-26 14:49 | 京都市

祇園祭・還幸祭

 「祇園祭で山鉾巡行だけ見て喜んでるのは観光客だけや。その後の、神幸祭や還幸祭をし見なあかん」
 と、大阪時代の職場で歴史に詳しい先輩に言われていたものの、八坂神社から三基の神輿が出発する神幸祭は、暑さに耐えかねて見られず。で、改めて還幸祭だけでもと、京都研究が趣味の別の先輩氏ら3人と見物することに。
 山鉾巡行の日ほどではないにせよ、結構な混雑ぶり。御旅所を神輿が出発するのを見届けて、僕らは乾いた喉を潤しに行ってしまったのでした。
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 お神輿を見ると、祇園祭は本来、八坂神社の祭礼なのだとつくづく感じる
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# by maruyamamasaki | 2006-07-26 14:47 | 京都市

特別展覧会「美のかけはし」

 7月15日(土)
 FBUNKAの仲間で今はアメリカで研究生活を送っているU氏が一時帰国しているのを機に、祇園祭の宵々山であるこの日、メンバーが新町通の町家を利用したお店でオフ会を企画してくれた。16日は朝から仕事なのでトンボ帰りですが、海外にいる人と会えるチャンスは滅多にないから参加することに。
 せっかく上洛するのだから、祇園祭以外のイベントはないかと探したら、京都国立博物館で開館110周年を記念した特別展覧会「美のかけはし」が始まっており、日中の暑さしのぎを兼ねて見学してみました。
 湛慶作の千手観音立像あり、雪舟筆の天橋立図あり、坂本竜馬の手紙もあれば豊臣秀吉像もあるという、脈絡はつきにくいけど、京博の収蔵品や寄託品の奥深さを実感させられる展示です。僕のような学校の教科書レベルミーハーには、こうして幅広く目にすることができる機会はありがたい。
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 ちょっと残念だったのは、「源頼朝像(というか足利直義かもしれない像)」=写真=が後期(8月8−27日)展示で見られなかったこと。教科書レベルでは一番ホットな絵だけに、一度実物を眺めたかったのですが。
 もっとも、前期展示の目玉である俵屋宗達筆「風神雷神図屏風」を初めて見ることができたから、よしとせねば。
 ところで、この雷神様なんですが、よく見るとどうも違和感があります。しばらく見ているうちにわかったのですが、前方に伸ばしている左手が、親指と思われる指の位置からすると右手にしか見えないのです。右腕の手はちゃんと右手らしく描かれているから、この雷神様は親指が対向していないようなのです。ご覧になりたい方はこちらのページにある雷神の画像をクリックしてみてください。
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# by maruyamamasaki | 2006-07-16 21:38 | 京都市

宵々山オフ会

a0010524_20382234.jpg 7月15日(土)
 午後4時頃、京都国立博物館を出て、七条駅から京阪電車に乗り四条駅で下車。そこから四条通を西へぶらぶら散歩しながら、途中のジュンク堂で帰りの新幹線で読む本を買おう。後は山鉾の写真でも撮って、7時からのオフ会で乾ききった喉をビールで潤し、尽きぬ話題を拝聴する。
 何という完璧なプランだろう、我ながら。
 しかし、思いがけず長かった夕立のせいで、ジュンク堂を出てからの雨宿りが1時間以上に及んでしまい、山鉾巡りどころではなくなってしまった。長刀鉾をちょっと撮っただけ(=写真)で、急いで地下鉄の四条駅から御池駅に向かう。
 それにしても、二つの「四条」駅が東西2キロ近くも離れているとはややこしい。在阪当時はちっとも気にしてなかったのに、離れてみると今更ながら気になるものです。「五条」駅もそう。
 本日のメーンイベントのオフ会は参加者9人。男性5人、女性4人、うち宵々山にふさわしい浴衣姿がそれぞれ1人ずつ。元はといえばパソコン通信上で知り合っただけなのに、どうしてこう話が尽きないのか不思議なほどです。
 東京行きの最終の「のぞみ」が9時32分に京都駅発なので、後ろ髪を引かれる思いで中座。あとからメンバーの女性がネット上で見せてくれた勢揃いの記念写真が、また町家の階段をうまく利用したカットで、この中に入れなかったのがとっても残念でした。
 
 
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# by maruyamamasaki | 2006-07-16 20:38 | 京都市

送別会

 6月26日(月)
 大阪にいた頃の職場でお世話になったT部長とF筆頭次長がご栄転となり、その送別会に乱入することに。保釈時刻を早めてもらい、東京駅を16時半ごろに出発、阪急グランドビル内の店に到着したのは19時15分過ぎ。我ながら、こういう時だけ無駄のない行動ができる。
 本来は1年で戻るはずなのに、「もう1年いたい」という僕のわがままが叶ったのは、T部長のご尽力によるものだった。自称「果樹園経営」のF筆頭次長が、職場に無償提供してくれたみかんをあらかた食べてしまったのも僕だった。心からお礼申し上げたかったからこそ駆けつけたのですが、「ただ気分よく飲みたい」って顔には書いてあったかもしれません。
 2次会は、梅田からタクシー3台を連ねて西中島南方駅近くに開店したばかりの「和心料理 いとう」へ。以前、「美味しんぼ」に出てくる「岡星」が3次元化したような店と評した「扇町 柿右衛門」の主が移ってきた店です。建物が新しいせいか、前よりもずっと広く、明るくなった感じ。新大阪駅から遠くないとなると、今後の大阪泊まりはこの付近になるかも。
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 再び梅田駅に戻り、予約しておいた堂山町のビジネスホテルに向かう途中、いよいよ撤去が迫ってきた阪急コンコースのドーム(=写真)を目に焼き付けておく。東京にもどこにもない、近代日本の財産なのになあ。
 実はこの晩、泊まった「ビジネスホテル近畿」は、当ブログのタイトルを決めるヒントになった、個人的には縁浅からぬ場所です。最後を「OSAKA」にするか「KANSAI」にするか迷っていた頃、たまたま新御堂筋と福島通の交差点で信号待ちをしていた時に、ここの「近畿」という看板が目に飛び込んできて「KINKI」に決めたのでした。
 すごく安かったのに、部屋は狭くなくて清潔、液晶TV導入済みと結構なことでしたけど、消灯すると壁に蛍光塗料の星マークがいっぱい浮かんでくるのには閉口した。ビジネスなんだから、壁紙を張り替えてほしいなあ。元は(今も)そっち系のご利用が多いんだろうな、場所柄。
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# by maruyamamasaki | 2006-06-29 20:19 | 大阪市

「寝ずの番」

 5月1日(月)
 仕事帰りに錦糸町で下車し、楽天地シネマで観た映画。東京での出来事をここに記すのは何だけど、舞台が上方なので、敢えて。
 この映画を観ようと思ったわけは、
 1私かに尊敬している方の日記を読んで少し興味を持った
 2今の職場では現に月3回の「不寝番」勤務があり、タイトルに親近感が湧いた
 3入場料の安い「映画の日」を無駄にしたくなかった
の三つ。多くを期待してはいなかったのですが、これがまた実によかったのでした。
 「寝ずの番」とはお通夜の晩を故人の側で過ごす人のこと。上方落語の重鎮である噺家の今際の際に始まり、その寝ずの番をする家族や弟子たちが繰り広げる四方山話が、エッチなことばかりでとにかく爆笑の連続。それでいて、ただ面白かっただけの話になっていないのが流石。個人的には、上方暮らしのおかげで会話に出てくる地名がどこだかわかるのもよかったです。
 ちょい役は大スターばかりで、メーンキャストは皆芸達者。それにしても、表面的には下品に徹したこの映画に出ることに、ためらいはなかったのでしょうか。
 思い出すのは、在阪当時、何度か京都を案内してもらった静岡在住のMさんと、下北沢・本多劇場で加藤健一主演のコメディーを観た時のこと。加藤氏と懇意のMさんに連れられ、楽屋でお会いした加藤氏は、「『審判』のようなシリアスな芝居ばかりが続くと、無性にコメディーをやりたくなるんですよ」とおっしゃっていました。
 キャストの皆さん、どっかしらこうした心境があったのかなあ。
 「寝ずの番」公式サイトはこちらですが、アクセスするとすぐに音声入りの予告編が始まります。くれぐれも勤務先やご家族のいる場所などでご覧にならぬよう。 この忠告を無視していかなる損害が生じたとしても、それは自己責任ですよ。
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 映画で語られるエピソードに出てくる「桜宮(さくらのみや)」は大阪市内を流れる大川の東岸で、ラブホテルが多い(=写真、2005年4月撮影)。本来は文字通りの桜の名所。のどかな雰囲気はFromOSAKA 通り抜け番外編~大川沿いの春景で感じられます。
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# by maruyamamasaki | 2006-05-02 01:07 | 関西の小説と映画

造幣局の通り抜け

a0010524_1723187.jpg 4月14日(金)
 平日休みを利して、恒例の桜見物を楽しみに西下。あいにくパッとしない曇り空でしたが、見物客はまあいるわいるわ。先月、梅見ついでに造幣博物館に寄った時には、「通り抜けが始まる前に咲き終わっちゃうのでは」と心配したのですが、全くの杞憂でした。一部の早咲き種で散ってしまった桜はあったものの、数の多い「関山」はほとんど開花していなかったくらい。
 もっとも、通り抜け期間中だけで開花状況は結構変わるので、こちらの「造幣局・桜の通り抜け」をチェックするのがよろしいかと思います。といっても、18日でおしまいですが。
 「大川沿いのソメイヨシノが散った頃に通り抜けの桜を楽しむ」のが通例。でも、今年は大川の桜も散り始めとはいえ、まだまだきれいに咲いており、得をした気分です。
 (写真は、通り抜けの「今年の花」である大手毬)
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# by maruyamamasaki | 2006-04-17 17:47 | 大阪市

花・彩・祭おおさか2006

 4月14日(金)
 「通り抜けを見るなら、大阪城の桃園を見てからそのまま北上して会場入口へ」とは、友人tktaku氏お勧めのコースですが、今年は大阪城を会場に花・彩・祭おおさか2006も開かれています。
 まともに見ると結構、時間がかかりそうなので、タダで見られる本丸地区だけを見物。大阪市内の各区や学校からの出展作が中心ですが、面白かったのは天守閣西側に展示されている「リサイクル系プランター」。
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 上の写真は壊れたビニール傘をプランターにして花を植え込んだものです。美しいか、と言われると?かもしれません。しかし、放置されたビニール傘に土がたまり、舞い込んだ草花が咲くといった、現代的な自然を示唆しているようでもあります。
 受け取り方はともかく、このゾーンの展示はなかなか楽しませてくれました。
 ここを見てから、お約束の「桃園」を歩き、「通り抜け」を楽しんだ後、そのまま大川沿いの桜を堪能しながら北に向かってOAP展望台へ、というのがベストコースでしょう。その途中にあるOAPアートコートギャラリーでは、キャノン主催の「写真新世紀展」が開かれており、タダで見学できます。
 写真を評価するのは難しいのでやめておきますが、個人的には西野壮平氏の作品「 Diorama Map」に目を引かれました。東京、大阪、広島など、街のミクロ的な風景を何枚も使ったコラージュが、都市を鳥瞰した地図そのものになっている作品です。ぱっと見た目にはすぐできそうだけど、やってみるとまず出来ないといった趣でした。
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# by maruyamamasaki | 2006-04-17 17:04 | 大阪市

実相院門跡

4月14日(金)
 通り抜けの後は京都・平安神宮の紅枝垂れ桜を観に行くのが当初の予定。それで、OAPから無料のシャトルバスで梅田(といっても東梅田駅の上にあるOSホテル前)へ行き、阪急で河原町に向かう。
 しかし、この曇り空では「夕映えの社殿と紅枝垂れ桜」というベストマッチは、今年も楽しめそうもありません。もともと夕方からは洛北で開かれる別のイベントに行くことになっているから、夕映え自体が無理だ。
 だったら、まだ行ったことのない所へ行こうと、京阪電車の広報紙「K−PRESS」を見ると、実相院で「つるの間」を特別公開しているとのこと。最寄りの叡山電車「岩倉」駅からなら、後のイベントにも行きやすいので、こちらへ行くことに。
 着いてみてようやく気づいたのですが、実相院はよく磨かれて黒光りした床に庭の紅葉が鮮やかに映る「床もみじ」で有名なお寺さんでした。「そういう時期に来ておけばよかった」と、在阪当時に訪ねなかったのを少々後悔。
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 「つるの間」の襖絵は素晴らしく、ここから見た枯山水(=写真)も美しい。でも、もっとよかったと思ったのは、帰り際、未練がましく?「床もみじ」などの絵はがきセット(500円)を買った時、入れてくれた紙袋が手作りで、しかも4年前のイベントチラシを使っていたこと。
 床もみじの写真を使ったチラシだから、それだけで美しいうえ、実相院オリジナルになる。物を無駄にしない姿勢にも好感が持てるし、これは手間がかかってもいいアイデアだと思います。
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# by maruyamamasaki | 2006-04-17 17:03 | 京都市

岩倉具視幽棲旧宅

 4月14日(金)
 実相院へ行くのに降りた叡山電車「岩倉」駅といえば、幕末に岩倉具視が退隠していた辺りのはず。そんなことを考えつつ、駅から10分ほど歩いて実相院に着く直前、「岩倉具視幽棲旧宅」という看板が目に入った。
 「えっ、そんなもんがまだ残ってるの」と驚き、実相院を見終わった後、まだ時間に余裕があったので立ち寄ることに。
 「加茂の水」(講談社文庫「王城の護衛者」に収録)をはじめ、司馬遼太郎の幕末作品にはこの岩倉宅の描写が細かいのですが、それもそのはず。本物がきちんと残っているんですから。
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 300円払って中を見学。旧宅内には上がれませんが、茅葺き屋根の小さな家で、庭に面した部屋のガラス障子が開いているので、中の様子は大体わかります。案内テープによれば、このガラス障子は幕末当時のもので貴重なんだとか。
 「加茂の水」では、岩倉の謀臣となった玉松操が倒幕の密勅や官軍のシンボルである錦旗の原案をこの岩倉宅で作り上げた様子が描かれています。中岡慎太郎、坂本竜馬、大久保利通らが密かに訪れたのも、こんな飾り気のない部屋だったのかと思うと、いかにも「歴史の裏舞台」らしい雰囲気がします。
 敷地内にある資料館「対岳文庫」は、岩倉具視が赤坂で遭難した時の着衣などを展示しています。自筆の短冊がありましたが、「明治時代には極細の筆ペンがもうあったのか」と思うほど、細い字で書かれていました。怪人だの奸物だのと悪評はあっても、お公家さんならではの一面を感じさせられます。
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# by maruyamamasaki | 2006-04-17 16:59 | 京都市