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春狂言2013

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 大槻能楽堂で狂言を観るのは初めてです。場所からして、難波宮跡の南にあることさえ知りませんでした。
 「春狂言2013」は茂山千五郎家によるもので、17時半からの演目は「佐渡狐」「竹生嶋詣(まいり)」「猿婿」の3曲。日中の演目を含め、すべて動物にちなむ曲なんだとか。
 このうち「佐渡狐」はさる4月18日、千葉県君津市で開かれた「野村萬斎狂言の夕べ」でも演じられていました。10日のうちに同じ曲を観るのは初めてでしたが、賄賂の受け取り方で和泉流の野村万蔵家では百姓が袖の下に押し込んだのに対し、大蔵流の茂山家では奏者役の千五郎さんが自らつかんで袖の下に入れるといった違いがあり、同じ曲を見比べるのもなかなか興味深いものです。
 「竹生嶋詣」も以前、観た覚えがあると思ったら、1年前で、こちらは同じ千五郎家でした。
 「猿婿」は最小限の説明以外、すべて「キャキャ」という「猿語」で語られる奇想の曲。何を言っているのかわからないのに、仕草や展開で何となく「こういうことだろう」と観る側が想像して、たぶんだいたいその通りだろうという、どうにもアバウトな劇です。猿の仕草や言葉がおかしいというだけでなく、本当はわからないはずの話の展開で笑い声が立っていて、何だか不思議な雰囲気でした。
 
by maruyamamasaki | 2013-04-28 22:19 | 大阪市


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