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大遣唐使展

 シャトルバスで大和西大寺駅に戻り、近鉄奈良駅へ。GWだし、平城遷都1300年祭だから込んでるのは仕方ないけど、それにしても近鉄各駅の切符売り場の混雑はひど過ぎる。SUICAが使えないのはともかく、ICOCAやPITAPAはあまり普及してないのかな。
 駅近くのともかく入れそうな店で昼食(すぐできそうな物と思ってMさん共々、野菜炒め定食にしたけど、大失敗だった)を済ませ、奈良国立博物館で開催中の「大遣唐使展」を見学。平城宮跡にばかり人が集まっているのか、こちらはそれほど込んでおらず、大助かりです。
 入ってすぐ、目玉の「二つの観音菩薩立像」があったのにはびっくり。京都国立博物館が「おいしいものは最後」型なら、こちらは「おいしいものが先」型なのかもしれません。
 最大の呼び物、ボストン美術館蔵の「吉備大臣入唐絵巻」も、じっくりと見ることができました。
 NHKで放映されたドラマや、この絵巻の特集番組を見ていなかったので、どんな内容なのかをちっとも知らなかったのですが、こんなふざけた話?というか奇想天外な物語だとは思いませんでした。
 囲碁の勝負で、真備が相手の石を一つ呑み込んで勝っただと? 反則じゃん。唐の役人が真備に下剤を飲ませて動かぬ証拠をつかもうとするも、真備は碁石を体内に留める術を使い、排泄物を調べても見つからなかったってな場面が真面目に描かれています。
 わが国史上、脱糞という恥ずべき記録が残っているのは徳川家康ただ一人かと思っていたら、吉備真備もそうだったとは。変な知識がまた一つ、増えたのでした。
 それはさておき、大遣唐使展のすごい所は、いやってほど国宝が出展されていること。それこそ、国宝でも重要文化財でもない物のほうが珍しいくらい。数ある中で印象に残ったのは「伝阿閦(あしゅく)如来立像(和歌山 親王院蔵)」です。他の仏像ではあまり見たことのない、何とも優しげな顔で、一目惚れしました。
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 こちらは遣唐使船をイメージした造形作品@平城宮跡
by maruyamamasaki | 2010-05-03 20:58 | 奈良県


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